適用効果概要

ナノアロイ®技術は、複数の異なるポリマーから今までになかった新たなポリマー素材を創り出し、世の中を変えていく、そんな夢ふくらむ技術です。ナノアロイ®技術が実現する効果は世の中のニーズによってさらに拡大していく可能性を秘めています。

ナノアロイ®技術が創りだす新しい価値の一例

剛性と耐衝撃性の兼備

剛性と優れた耐衝撃性を兼ね備えることで、 パソコン筐体用途等での落下時の精密電子機器の保護材料への展開や、ゴルフクラブ(シャフト)、テニス・バドミントンラケット(フレーム)、自転車フレーム等のスポーツ用途への展開が期待されます。またプラスチックの結合部を可動させ高靭性化を可能とする技術により、極低温等の極限環境下での高い靭性を発現することも可能です。

適用用途例

パソコン筐体用途、ゴルフクラブ(シャフト)テニス・バドミントンラケット(フレーム)自転車釣竿、マットレス、床材 など

衝突時のエネルギー吸収性

自動車衝突等の大きな衝撃に際し、従来の金属材料に替り、衝突エネルギーを吸収可能な軽量なプラスチック材料により、歩行者・搭乗者の安全性の向上や、電池や燃料タンク等の重要保安部品の保護に大きく貢献することが期待されます。

適用用途例

自動車外装など衝突安全部品(衝撃吸収材料)、ラケット用ストリング、バット、安全ヘルメット など

高速変形に対する柔軟性

荷重に対する復元性に係る剛性と、変形に対する耐久性に係る耐衝撃性は、これまで二律背反の関係にありましたが、通常の使用では、プラスチックとして機能し、高速変形時に柔軟に変形可能となることで、プロテクター用途などでは人の安全性の向上が期待されます。

適用用途例

スポーツ用プロテクター など

高流動性

流動性低下を招くゴム成分によらず、プラスチックの結合部を可動させることで高靭性化を可能とする技術や、溶融状態のポリマーの流動性を向上させ、部品の薄肉化や、より複雑形状の製品設計が可能になる他、成形サイクルの短縮や成形加工温度の低減による省エネルギー化、および温室効果ガス(GHG)の削減が見込まれます。

適用用途例

通信機器コネクタなどの小型精密部品 など

易成形性

フィルムにおいては、低い成形温度でも加工し易く複雑な形状に追従、対応できる素材を開発。従来の塗装やメッキなどの技術に代わって、環境負荷の低いフィルムを用いた立体的(3D)デザインへの加飾を実現します。

適用用途例

スマートデバイス・家電製品・自動車内外装などの加飾用フィルム など

吸音・制振性

シートや繊維に成形加工可能なプラスチックで、振動・騒音を軽減させるようなプラスチック素材の創出が可能となります。

適用用途例

輸送機器、住宅、工場機械、工作機械 など

耐熱性

耐熱温度や耐熱寿命の大幅向上により、電機・電子部品や自動車部品等、高性能プラスチックが要求される用途での使用が可能になります。

適用用途例

データバックアップテープ用ベースフィルム、電気絶縁材料 など

リサイクル性

優れた耐衝撃性を活かし、これまで使い捨てにされていたプラスチックの長期使用が可能になったり、マテリアルリサイクル性にも活用可能です。